2017年12月31日

映像超え 絵画を超えた 写実たち

上野アーティストプロジェクト「現代の写実 ―映像を超えて」を鑑賞しました。

そこは絵画なのに絵画ではないような、映像というよりもはや絵画すら超えたような不思議な世界でした。

小森隼人「黄色い果実と赤い柘榴」
最初に目にしたこの作品は、その立体感に手を伸ばし触れたい衝動に駆られました。
皮をむいたレモンの瑞々しさに驚かされました。

塩谷亮「晩春近江」
幻想的で美しく、清らかな空気が作品から溢れ出てその世界に引き込まれていくようでした。
人物画も今にも動き出しそうで、滑らかな絹のような女性の肌など素晴らしかったです。

橋本大輔「観測所」
哀愁漂う廃墟に差し込む陽射しが切なく、でも美しく。
離れて見ると写真のようで、近付いても絵画には思えず、更に接近し目を凝らして見てみてもどう描くとこうなるのか不思議でなりませんでした。

元田久治「Tokyo Dome City」
この方の作品はどれも衝撃的でした。
この他に東京タワー、スカイツリー、秋葉原、渋谷、東京駅、日本を越え自由の女神、ブルジュ・ハリファ、マリーナベイサンズ、エッフェル塔などランドマークをモチーフに廃墟となった姿を描いていました。
一体何が起こったのか分かりませんが、そこには崩れた建物や瓦礫には植物や得体の知れないものが広がり、それは近い将来の人類の終焉の警告のようで心を激しく揺さぶられました。

蛭田美保子「光来フラガンシア」

今年の美術鑑賞納めとなる素晴らしい美術展でした。



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ゆん